映画『カラフルな魔女~角野栄子の物語が生まれる暮らし~』を観てきました♪

2024年03月28日 10:46


映画『カラフルな魔女』を観てきました。

ジブリ映画でおなじみの『魔女の宅急便』の原作者、角野栄子さんの生活を密着した映画です。

まず最初に目を引くのは、角野さんのファッションです。彼女自身が、童話の世界の中のキャラクターのような出で立ちです。

銀髪のボブヘアにワンピースが定番。小物は、ネックレス、大きな指輪、ソックス、そして特徴的なメガネ。

この上から下までのトータルコーディネートが、どのパターンを見ても、カラフルでセンスが良く楽しさで溢れているのです。

しかも、自宅がとにかく可愛い!イチゴ色(ローズがかった赤)のインテリアや、至るところに飾られている雑貨が素敵です。

朝御飯を食べたあと、お昼をはさんで夕方までパソコンで執筆活動をして、そのあと散歩に出かけるのが日課だそうです。

88歳なのに、スタスタと歩いていきます。その姿は、『となりのトトロ』のメイがそのまま年齢を重ねたみたいです。

♪あるこう、あるこう、わたしはげんき、あるくのだいすき、どんどんいこう!♪『さんぽ』の歌詞がピッタリです。

途中のカフェでエスプレッソを飲んだり、小さなブティックに入って帽子を試着したり、お店の人との会話も楽しんでいます。

散歩する時は、わざと知らない道を通るようにしているそうです。迷っても、お日様の位置を見て方角が分かるそうです。(!)

印象的だったのは、海辺に落ちていた割れたお茶碗のかけらを見付けて、宝物のように手に取って眺めるシーンです。

それを使っていた人の生活を想像するのだそう。角野さんは、普通の人が気にも止めないような物を発見する天才です。

「写真は撮らないから絵を描くの。」と言って、当たり前のように日常的にスケッチをしています。(絵も上手です!)

ポジティブで元気なイメージの角野さんですが、五歳の時にお母様を亡くしているそうです。

お父様が、寂しく感じないようにと本を沢山読んでくれたことで本好きになり、そのことが作家への道につながっています。

私が、魔法みたいと感じたのは、角野さんの言葉です。日常会話でさえも、想像力を含んだ語彙が散りばめられているのです。

鰹節をかけてバターを乗せただけのご飯を「バタバタバター丼」、体力が無い友人を「身体が弱虫だから」と表現しています。

面白くないですか?こんなネーミングだったら、全く違う物に感じます。同じ意味なのに楽しさがプラスされているのです。

講演会では、小学生相手になぞなぞを出して、「自分でも作ってみよう!」と提案しています。とにかく頭が柔らかいのです。

角野さんは、身の回りに小さな喜びを見付ける達人であり、カラフルな言葉を紡ぎ出す魔女なんだ、と改めて感じました。

『スマホを置いて、お気に入りのワンピースを着て、スケッチブックを携えて散歩に出掛けたくなる』そんな映画です♪

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