なぜ、先生の前だと上手く弾けないの?その理由と対処法は?

2022年04月10日 16:41
カテゴリ: ピアノのお悩み
モヤモヤする気持ち


「先生、家ではもっと上手に弾けていたんです!」

これは、レッスン中に生徒さんや親御さんからよく言われる言葉です。

確かに、私も経験があります。そうなってしまう主な3つの理由を挙げます。

●ピアノのタッチは、重さや反応などそれぞれ微妙な差がある。その違いに上手く対処出来ていないから。

●恐い先生だから。先生の視線や重い空気を感じて、プレッシャーを感じてしまうケース。

●元々の本人の気質やメンタルの問題。上がり症の人は、人がいるだけで演奏がボロボロになってしまう。


【対処法は?】

もし、キーボードで練習をしているのなら、せめて電子ピアノを購入して下さい。キーボードの鍵盤は軽すぎます。

もちろん、本物のピアノが理想ですが、購入が無理なら、色々な場所でピアノに触る機会を増やしましょう。

また、厳しすぎる先生に習うと、ストレスを感じたり演奏が萎縮してしまうケースもあります。

ストレスで身体が強張ると、良いことは一つもありません。ミスも増え、集中力も落ちてしまいます。

その場合は、他の先生を探すのが良いでしょう。メンタルについても理解があって学んでいる先生が理想です。

私も、厳しい先生に習った経験があります。レッスンでは、否定的な言葉を使うことが非常に多かったです。

その経験を反面教師にして、レッスンでは、なるべく生徒さんを緊張させないように努力しています。

レッスンで間違いや悪い点の指摘はするものの、必要以上に叱ることは、百害あって一利無し、と思っているからです。

互いの信頼関係がしっかり築ければ、リラックスしつつ集中も出来るという理想的な演奏が可能になります。

それでも、普段通り弾けない生徒さんがいます。自覚が無くて「どうしてだろう?」と不思議に思っているようです。

しかし、家と同じように弾けないことが毎回であるならば、強度の上がり症だと自覚しましょう。

普段と演奏が違ってしまうのは、緊張によって脳から身体への伝達の指令が一時的に誤作動を起こすからです。

普段通りに弾けないのは、誰にも起こる当たり前のことです。程度に個人差があるだけで、珍しいことではないのです。

経験を積んだ思慮深いピアノの先生ならば、生徒さんの演奏は普段はもっと弾けている、と理解しているはずです。

「今日は調子が悪かっただけ。」と意識を他の方向へ反らしましょう。ピアノを弾くには、鈍感力も必要なのです。

そして、音の間違いより音楽の流れや表現に目を向け、先生が褒めてくれた自分の良い点を素直に受け入れましょう。 

そして、緊張してしまっている自分を、「私って、敏感で頑張り屋さんで可愛いなぁ。」と肯定的に思って下さい。

そんな風に、少しずつ意識的に自己肯定感を高めていくことが、上がり症の克服のカギでもあるのです。

※心と身体の緊張をトレーニングによって少しずつ克服していく『アレクサンダーテクニーク』という方法もあります。

何回も通う必要があり、時間も費用もかかりますが、深刻に悩んでいる人にとっては問題の解決につながるでしょう。

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