• 足台の重要性とは?
  •    ①足台の重要性
  •    ②足ブラブラで弾くと?
  •    ③なぜ足台を使わないの?
  •    ④家庭での足台は?

①足台の重要性


私は、今まで、色々な先生達と合同でピアノの発表会をやってきました。

発表会の時には、自分の教室のレッスンで使っている2種類の足台を、毎回持っていきます。

打ち合わせの時に、「当日の足台お願い」と他の先生から頼まれるからです。

分かったのは、自分の教室で足台を使っていないピアノの先生が結構いることです。

ピアノは、全身を使って弾く楽器です。足裏をしっかり着けて弾くことが重要です。

小さくて力が無いのに足がブラブラしていては、余計な所に力が入り、しっかりした音を出せません。

例えば、筋肉質の男の人でも、薪割りする時に足ブラブラで座った状態では上手に割れません。

足で踏ん張って重心をとらえると、力を効率的に使えるのです。

子ども向けのピアノコンクールでは、全員が身体に合う自分の足台を持ち込んで演奏しています。

正しい姿勢はピアノの基本で、足台はそのためにも欠かせない大事な道具なのです。

体験レッスン時には、足台が準備してあるかどうか必ず確認しましょう。教室選びの重要なポイントです。

②足ブラブラで弾くと?


私の子どもの頃の発表会の写真は、どれも足ブラブラの状態で弾いています。

当時の私にとって、ピアノは指や腕だけで弾くイメージでした。

でも、運動力学的には、ピアノを演奏するには下半身も非常に大事なのです。

そのためには、初歩の段階から足台を使うべきです。

これだけ、私が足台にこだわるのには、実体験に基づく理由があるからです。

ピアノを専門的に学んでいた学生時代、私は攻撃的な迫力のある音を出すのが苦手でした。

そのかわりに、担当の先生は、私に美しい音の出し方を徹底的に教え、それを生かせる曲を選んでくれました。

だから、私は、美しい音を出すことを一番の目標にしてピアノを練習していました。

ちなみに、その当時の私の握力は両手共に34kg、背筋力は110kgありました。

女性としては筋力がある方でしたが、やっぱり体重が軽いから難しいのかな、と半分あきらめていました。

しかし、ある先生の所にレッスンに行った時のことです。

私の全身を見ていた先生は、足の位置がおかしい、と言い出しました。

色々な場所に足を動かし、音を出していきました。すると、10分も経たずに迫力のある音が簡単に出せました。

私の場合、足が床に着いていても足ブラブラの状態の弾き方で、下半身を上手く使えなかっただけだったのです!

ショックでした。何人もの先生にレッスンを受けてきて、足が原因だと気付いたのは、その先生ただ1人でした。

だから、私は、生徒さんに悪い癖を付けないために足台が大事だと、心の底から思っているのです。

③なぜ足台を使わないの?


足台を使わないピアノ(音楽)教室には、主に2つの理由があり、おそらく下のどちらかだと思われます。

【理由その1】

先生自身がピアノを習っていた時に足台無しで弾いてきたから、無いのが当たり前と思っている。

そのため、何の疑問も持たず、使う必要性も感じていない。足台の大切さに全く気付いていないケース。

器用なタイプなのかもしれませんが、ピアノを弾く時の身体の使い方などへの意識が低いとも言えます。

【理由その2】

値段が高いから。

ピアノ専門の幼児用足台(ペダル補助台)は3万~4万円もします。(最近は、1万円前後の品も発売されています。)

小学生が使うアシストスツールは14000円、アシストペダルは9000円程度なので、両方で23000円です。

発表会やコンクールでも使えるような正規品の足台などを全て揃えると、50000円を軽く越えてしまいます。

でも、足台無しでのデメリットを実際に経験した私は、その価値は十分あると考えています。

「たかが足台、されど足台」です。

この記事を読んでいる同業のピアノの先生方、生徒さんの未来のために足台を今すぐ注文しましょう!

④家庭での足台は?


レッスンでは必ず足台を使っています。しかし、ご家庭で足がブラブラ状態なら、やはり悪い癖が付いてしまいます。

家での練習時でも、毎回足台を使って下さい。

スポーツと同じで、身体に負担の掛からない正しいフォームが上達への近道だからです。

例えば、コンクールに頻繁に出場する生徒さんの場合は、ピアノ専門の足台の購入をオススメします。

コンクールでは、自分の足台持ち込みのことが多いからです。

しかし、習い始めや普通に習っている場合では、わざわざ高い足台を買う必要はありません。

ホームセンターなどの子ども用踏み台、パパに日曜大工で作ってもらう、雑誌を重ねるなどで代用して下さい。

気を付けるのは、足裏までしっかり着く高さに調節することです。成長に合わせ、足台を徐々に低くして下さい。

注意点は、表面がツルツルしていると滑ってしまい踏ん張れないので、滑り止めを敷いてください。

下半身が使えると、余計な腕や肩の負担も減り、力を上手く鍵盤に伝えられるようになります。

         ミント音楽教室

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