優雅に弾いているように見えて、
 実はアスリート系(?)

  • 目次
  •    ①手の大きさと器用さ
  •    ②背筋力と体幹
  •    ③手首、肘、肩の柔軟性
  •    ④持久力と瞬発力
  •    ⑤身体は変わる?

①手の大きさと器用さ


一般的には大きい方が良いと思われがちですが、大きいだけで指が動かないという不器用なタイプもいます。

指が長くても「オクターブは弾きやすいけど細かい動きは指が絡まる感じだから苦手」という人もいます。

また、一見普通の大きさなのに親指と小指が極端に短く下がっている手は、バランスが悪くフォームが崩れやすいです。

小さ過ぎる手の場合は、やはり不利になります。

その場合は、手に向いた曲を選んだり、和音の音を抜いたり指使いを工夫して弾きやすくします。

でも、広がる手なら大抵の曲は弾けるので、最低でも1オクターブはつかめるように指の間を広げましょう。

ストレッチをする時は、指の付け根ではなく、各指の骨の分かれ目(手首の上)から広げるように意識しましょう。

和音を掴むためには、手の骨格がしっかりしていて握力が強い方が良いです。

だから、ピアニストは、手のひらが厚い人が多いです。ピアノを弾くうちに、手の周りに筋肉が付くようです。

また、曲のレベルが上がりメロディーをオクターブで弾く時は、薬指と小指が長めだと弾きやすいです。

他に、指先の感覚が鋭いと、習得が早く強弱もコントロールしやすいです。手先を使う遊びが得意な子は有利です。

指を速く動かすスピードについては、スポーツの運動神経と同じで、生まれつきの部分が大きいです。

でも、練習(努力)により、ある程度の速さで弾けるようになります。

超絶技巧的な速さで弾けるような指の運動神経は、残念ながら先天的です。

●ピアノと登り棒の関係性?
 点と点が繋がる体験談♪
https://www.mintpiano.net/blog/52816/

⑤身体は変わる?


上に挙げたように、ピアノを弾くことは、柔軟性、筋力、体幹などが必要で、意外にもアスリート系です。

以前、お正月のテレビで、リストの『ラ・カンパネラ』を独学で弾いた漁師さんが出ていました。

職業柄、背筋力や瞬発力、持久力もあり、船でバランスを取りながらの作業は体幹がしっかりしているはずです。

毎日7時間ものピアノ練習を可能にしたのも、人並み以上の筋力と身体の柔軟性があったからでしょう。

もし、テレビを見て感動した普通の人が長時間の練習を真似したら、上達どころか手を痛めてしまいます。

また、漁師さんの仕事には握力も必要なので、元々ピアノを弾くのに適した身体を持っていた、と言えます。

でも、ピアノに向いている身体の条件が、最初から全て揃っている人は少ないでしょう。

どれも、ストレッチや練習などで徐々についていく可能性はあります。

私自身は、演奏の仕事をしていた頃、身体をほぐし体力を付けるため、週に2、3回はプールで泳いでいました。

ピラティスも5年間習いました。正しい身体の使い方を意識することで、ピアノや声にも良い影響がありました。

その経験で、以前より生徒さんの身体の使い方を細かく見られるようになりました。

だから、ピアノを弾く人は、ストレッチやスポーツを習慣化することをお勧めします。

ポジティブな気持ちを持って、根気よく練習を続ければ、少しずつピアノに向く身体に変わっていきます。

         ミント音楽教室

※最近、こんな記事も書きました♪
『コンサートピアニストになるための必須条件とは?』https://www.mintpiano.net/blog/84717/

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