本当は、こんなんじゃない!
   ジャズボーカルの定義とは?

  • 目次
  •    ①ジャズ音楽とは?
  •    ②ボーカルの難易度
  •    ③ボサノバについて
  •    ④ジャズの形式を紹介

②ボーカルの難易度


次に、ジャズボーカルの難易度を、やさしい順に、ざっくり挙げていきます。

レベル4、5、6は、同程度なので、アレンジにより前後するケースもあります。

● レベル 1 シンプルな素材のまま♪
【メロディーと英語の歌詞を覚える】

英語のリズムや響きに慣れる。
歌詞を読み込みメロディーを付ける。

英語の発音が悪いとカッコ悪いので、英語の勉強は必須。

● レベル 2 少しだけイメチェン♪
【伴奏のリズム、拍子、速さを変えて】

例えば、4ビートをバラード、ボサノバ、ラテンにしたり、3拍子を4拍子に変化させるなど。

伴奏に乗れるリズム感が大事で、合わせるコツは、ドラムを良く聴くこと。

● レベル 3   物真似でプロ気分♪
【プロのアレンジを完全コピー】

創作料理なのに、素材、作り方、盛り付けまで全てパクリのため、ジャズマンの間では評価は低くなる。

でも、プロが考え抜いたフレーズは完成度が高く、勉強としての練習はアリ。何度も聴いて耳コピーする。

● レベル 4  オリジナル料理♪
【メロディーをフェイク】

フェイクとは、メロディーやリズムを崩すこと。素材の味を生かしたアレンジ。

原形が残るアレンジもあれば、かなり変化して別物のように聴こえるケースも。

音で遊ぶように何パターンか作るのを繰り返していくと、少しずつ自分流に。

● レベル 5 前菜をお洒落に♪
【Verse(ヴァース)を付ける】

ヴァースというのは、メインのメロディーに入る前の導入部分。セリフのような語りの歌。

ジャズボーカルの音源の大半は、ヴァースを省いてメロディーから歌われるため、知らない人も多い。

ヴァースがあると曲に広がりが出るが、歌唱力や表現力が無い場合は、ただの退屈な歌になってしまう。

ヴァースは、ボーカルとピアノ伴奏者、両者の実力が露呈してしまう怖い場所。念入りな練習が必要。

● レベル 6 細部までセンス良く♪
【曲のあちこちにアレンジを加える】

コーダ(後奏)を長くする、転調する、おかず(短いフレーズ)を入れる、楽器とユニゾン(同じメロディーを一緒に歌う)など、小技を効かせる。

カッコ良くするために、気付かれないような場所にもこだわり、色々工夫する。

● レベル 7 相手との楽しい対話♪
【4バース※(bars)をする】

4バースとは、4小節ごとに楽器を変えて掛け合いをしていくこと。楽器とドラムでやることが多い。

8バース(8小節)などもあります。複数の楽器で回す場合は、互いに目で合図してアドリブをつないでいく。

※小節のことを英語でbarと言います。本来のbarsの発音はバーズですが、日本では何故だかバースが通称。 

● レベル 8 声で大胆にお絵描き♪
【スキャットをする】(声でのアドリブ)

歌詞は使わず、管楽器のように(ダバダバ、ドゥディドゥディなど)歌う。声を使っての即興演奏。 

コピーでなく自分のアレンジでスキャットを本番で格好良く歌えるのは、相当のレベルの人だけ。

スキャットの女王と呼ばれるエラの、ベルリンでの『How high the moon』の録音は、ジャズ史に残る名演。

●ジャズボーカルあるある!
 色々なタイプを紹介します♪
https://www.mintpiano.net/blog/60041/

③ボサノバ


ボサノバは、お洒落なカフェや雑貨店などでBGMとして流れているので、耳にしている方も多いでしょう。

ジャズボーカリストはボサノバも歌います。ライブでは箸休め的な使われ方をします。ボサノバは、あまり崩しません。

柔らかい声で歌うので、声量が要らない反面、発声のコントロールが意外と難しいです。

ギターとの相性がとっても良く、リラックスしたイメージを出すために、椅子に座って歌う人も多いです。

また、実際に歌ってみると、聴くよりも音程やリズムが難しいことが多いです。

あと、ボサノバはブラジル発祥の音楽なので、基本的には歌詞は『ブラジルポルトガル語』で歌います。

英語版もありますが、比較してみると、原語であるポルトガル語の方が、より自然で素敵です。

馴染みがない言語なので、最初は魔法の呪文みたいに感じます。語尾のRの発音にハ行を混ぜるのが特徴です。

有名な『イパネマの娘』の出だしの歌詞をカタカナに書き出すと、こんな感じです。

♪オーリャキコイザマィシュリンダマィシェアジグラッサ~エーラメニーナキベンイキパッサ~

ポルトガル語を聴いていると、なんだか英語がとても簡単に思えてきます。何度も聴いて発音を真似ていきます。

ボサノバを歌う時、力みは禁物です。涼しい風が通り抜けるような発声を心掛けましょう。

抜群な歌唱力とリズム感のスキャットの女王、エラ・フィッジェラルド。彼女の凄さが分かる動画。

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