仕事熱心な先生は◯◯になる?

2021年09月08日 08:21


ピアノの先生の仕事に対する意識は、人それぞれだ。ただ、仕事熱心な先生ほど金欠になってしまう傾向にある。

そのタイプは、主に次の5つに分類される。何個も重複している先生もいる。

【自己研鑽タイプ】
先生の所に習いに行く。一回のレッスン代は生徒さんの月謝よりも高い。関連書籍やCDも購入し曲の理解を深めていく。

【学びタイプ】
各種レッスンセミナーに参加する。会場では必ず使用教材を買う。最近は、動画制作、教室運営のセミナーなども人気。

【広報活動タイプ】
チラシを配る、新聞の折り込み広告、ホームページ制作。Google、雑誌や教育サイトなどに有料で掲載してもらう。

【インテリアコーディネータータイプ】
教室の雰囲気が大事なので、生活感が出ないよう、玄関周りやレッスン室のインテリア、雑貨、お花などに支出する。

【セルフプロデュースタイプ】
外見も仕事の一部と考え、自分のイメージを良く見せるために、服装、髪型、小物、メイクなどに細心の注意を払う。


【まとめ】

ピアノの先生は、音楽に真摯に取り組んだり仕事熱心な人ほど、経費が嵩んで利益率が低くなってしまう傾向が強い。

一方、経費をかけない先生は利益率は高くなるはずなのだが、教室の存在が認知されないために、生徒の数が少ない。

私が20代の頃、大手音楽教室や自宅教室の委託で色々な場所でピアノを教えていた。

建物が老朽化していても、絨毯が染みだらけ(書道教室兼用)でも、看板を出してピアノが置いてあれば集客出来た時代だった。

出入り口は吐き出し窓のサッシ、教室とは名ばかりの物置同然の狭すぎる部屋、縦型ピアノでのレッスンも多かった。

当時、音楽教室を知る方法と言えば、看板とタウンページと新聞の折り込みチラシだけだった。

近年は、スマホの普及でネットで検索する人が増え、月謝やレッスン室の写真なども見ることが出来る。

月謝は横並びの傾向にあるので、教室の見た目や雰囲気なども選ぶ基準の1つになっている。

それに伴い、個人の教室でさえも、教室環境の改善、広告や営業努力がより必要な時代になってしまった。

ホームページを業者に委託すると、高額だ。コンサルタントの受講料では、100万円を超えるケースも珍しくない。

集客を促進するための広告掲載にも、かなりの費用がかかる。文字通り、身銭を切って教室を存続させている状態だ。

経営的な視点から見ると、音楽教室全体においてマンツーマンなのに月謝が安すぎること自体が大きな問題だと思う。

例えば、グランドピアノの価格は安くても100万円は下らない。定期的なメンテナンス費用や修理費用もかかる。

本当は、その使用料なども月謝に上乗せするべきなのだが、それをしていない人がほとんどだ。

ボランティア価格と言っても過言ではない月謝設定だけれども、値上げには躊躇してしまうピアノの先生がほとんどだ。

情熱を持ってピアノを教えているのに、仕事熱心な人ほど経費がかかってしまう問題は、永遠に解決出来そうもない。

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